オンページSEOとは、ウェブサイトの内部をユーザーと検索エンジンに最適化する施策です。ユーザーと検索エンジンの両方に対してわかりやすい構造を提供することのほか、ユーザーの検索意図を的確に満たすコンテンツを作成し管理するコンテンツSEOと、技術的な側面を最適化しサイトを検索エンジンに正しく理解・取得させるテクニカルSEOが含まれます。
オンページSEOとは?
オンページSEOとは、ウェブサイトの内部をユーザーと検索エンジンに最適化する取り組みです。これには、ユーザーの検索意図を的確に満たすコンテンツを作成し管理するコンテンツSEOと、技術的な側面を最適化しサイトを検索エンジンに正しく理解・取得させるテクニカルSEOが含まれます。
オンページSEOの基礎になるのはデザイン(設計)です。ユーザーがあなたのサイトを訪れる目的はコンテンツであり、検索エンジンのアルゴリズムが評価するのもコンテンツです。デザインもコンテンツにフォーカスした使いやすくわかりやすいものにすることで、SEOの効果を最大にできます。
スマートフォンの普及によって検索はより生活に密着したものになりました。この状況に対応してウェブサイトは、様々な種類のデバイスでの表示や操作がしやすいようにモバイルファーストで設計されている必要があります。ユーザーが迷いにくいシンプルなナビゲーションと、最適化された内部リンク構造も重要です。
ウェブサイトは利用者の便宜のために構築するべきであり、すべての最適化はユーザー エクスペリエンス向上のための調整である必要があります。検索エンジンもそうした利用者のひとつであり、他のユーザーがあなたのコンテンツを見つけるための手助けをしています。
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検索エンジンは人間のユーザーと同じように、サイトやコンテンツの信頼性やユーザビリティ、速度、モバイルフレンドリー性などを評価します。ユーザー体験を損なわないデザインはとても重要です。これらができていることで、次に紹介するコンテンツSEOや、後述するテクニカルSEOが大きな効果を生みます。
デザイン以外の面では、低品質なページを改善または削除することも有効です。サイト内に低品質なページが多くある場合、サイト全体の評価が下がる可能性があるためです。サーチコンソールなどの無料ツール類をうまく使い、クロールされているがインデックスされていないページなど、低品質の兆候のあるページを精査しましょう。
ユーザーの検索意図に答えるコンテンツSEO
コンテンツSEOとは、検索ユーザーのニーズを満たすようにウェブサイト上のコンテンツを最適化する取り組みです。自社が専門性を保持している領域の範囲内で、自社の見込み客の疑問に答え困りごとを解消するコンテンツを作成することで、検索エンジンから見込み客を集客します。
Google の自動ランキング システムは、検索エンジンでのランキングを上げることではなく、ユーザーにメリットをもたらすことを主な目的として作成された、有用で信頼できる情報を検索結果の上位に掲載できるように設計されています。
有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成 | Google 検索セントラル2
Googleは公式ドキュメントで上記のように述べて、検索結果の上位に表示されるためにはユーザーのメリットになるコンテンツが必要であることを説明しています。コンテンツ制作にあたっては、検索ユーザーの役に立ち、検索ユーザーにメリットを提供することを重視しましょう。重要なポイントは次の通りです。
- 扱うトピックは自社の専門領域に限定すること。
- 対象読者を自社の見込み客に限定すること。
- 見込み客の役に立つ質の高いものであること。
- 経験や専門知識に裏打ちされた信頼できる内容であること。
- 他にない独自の価値を持っていること。
- 主張の根拠となる出典が明記されていること。
- 内容をアップデートし常に最新の状態を維持すること。
コンテンツを制作するときには、見込み客がそのコンテンツを探して検索するときに使いそうなキーワードを選定し、そのキーワードをタイトルや見出しやパラグラフの中で自然に使うようにします。ただし、キーワードは過度に使う必要はありません。迷ったときは常に読者にとっての読みやすさとわかりやすさを優先しましょう。
コンテンツは検索マーケティングのファネル(下図)を念頭に、見込み客がコンバージョンまでにたどる各段階に応じたものを揃えることで、接触を増やし、関係を構築し、コンバージョンを最大化できます。また、ファネルの各段階ではSEOの他にリスティング広告やアフィリエイト広告を併用するのも効果的です。
コンテンツ同士を内部リンクすることも重要です。各コンテンツから、サイト内の関連性のあるページにリンクしましょう。このとき、リンクのアンカーテキストにはリンク先を端的に表す文字列を使います。こうすることでユーザーと検索エンジンにページ同士の関連性を伝えます。トピッククラスターを構成すればさらに効果的です。
技術的な課題を解決するテクニカルSEO
テクニカルSEOとは、検索エンジンがウェブサイトを正しく把握するための技術的な側面を最適化することをいいます。検索エンジンにとってウェブサイトの構造やコンテンツを理解しやすくし、正しくクロールやインデックスすることを助ける役割を担っています。ここで実施するのは次のような作業です。
- 検索エンジンが必要なページを確実に発見しインデックスできるようにクローラビリティとインデクサビリティを高める。
- 正規URLを適切にインデックスさせると同時に非正規のURLを適切にインデックスから除外するために重複コンテンツを正規化する。
- 価値の低いページを検索結果から除外するためにクローラーとインデクサーを制御する。
- ページの読み込みや画面の表示を高速化する。
- 正規URLの更新状況を検索エンジンに伝えるために、必要に応じてXMLサイトマップを送信する。
- コンテンツの著者やウェブサイトの運営企業の情報を検索エンジンに伝えるためにauthorやProfilePageなどの構造化データをマークアップする。
- ECサイトの商品ページが検索結果に表示されたときに商品スニペットを表示できるように、構造化データをマークアップする。
- URLの変更や統合などがあった場合には適切にリダイレクトする。
- ウェブサーバーの反応速度が遅すぎる場合には高速なウェブサーバーに乗り換える。
ただし近年では、検索エンジンの性能向上と、一般的によく使われているCMSやカートシステムの改善によって、テクニカルSEOの必要性は大きく減少しています。一般的なCMSやカートシステムで運用されているサイトでは、狭義のテクニカルSEOの必要性はほとんどなくなったといってもよいでしょう。
一方、デバイスの多様化やユーザーの利用シーンがより日常に密着したものになってきていることを受けて、ユーザーエクスペリエンスの高いウェブ開発の重要性は大きくなっています。機能の面でもビジュアルの面でもコンテンツの面でも、ユーザーエ
まとめ
オンページSEOの中心はコンテンツSEOです。設計面や技術面の課題は一通りの解決が可能で、毎日のように取り組むものではないからです。設計面や技術面での課題を一通り解決したら、コンテンツSEOにリソースを振り向けましょう。またサイトの外にも目を向けオフページSEOに取り組むことも重要です。